日空研コラム


新たな性能試験法の所内プロジェクト(続報)

2026年06月

能力可変型(インバーター)エアコンの定格能力測定は、JIS規格に基づき、エアコンの圧縮機周波数を固定した状態で行います。日本のエアコンは殆どが能力可変型となっており、カタログに記載された能力値を確認するため、製造業者の指定する方法により設定した状態で行っています。これはエアコンが設計通り正しく製造されているかを確認するための試験方法でもあります。

しかし、実際の据え付け状態では、熱負荷は変動し、また、一定の場合でも規格通りの条件ではないこともあり、任意の熱負荷でエアコンの室温制御運転状態におけるエネルギー特性を測定する試験方法が早稲田大学の齋藤研究室で考案されました。この方法は、国際規格化の検討の場で「負荷固定試験」として取り上げられていいます。

日空研では、将来の国際規格化に備え、この試験方法をいち早く導入するため、2024年7月に所内で「次世代性能測定プロジェクト」を発足し、齋藤研究室のご支援を得て、2025年5月に日空研のルームエアコン試験設備(RAC3)へ導入し検証を続け、2026年2月にパッケージエアコン試験設備(PAC2)でも負荷固定試験が可能となりました。

負荷固定試験は、エミュレーター(ソフトウェア)によりパソコン上の仮想空間で算出された室温(乾球温度、湿球温度)を試験室で再現し計測するもので、下図のように理論モデル化された熱バランス式によって求められます。

トピックスでもご紹介していますが、5月に所内で本プロジェクトの最終報告会を開催し、約2年間に渡り実行して来た活動内容を振り返りました。

RAC2試験設備を解体しました

2026年05月

1985年10月に竣工したルームエアコン用の試験設備RAC2、当時は日本冷凍空調工業会(以後、日冷工)機器性能検定所において、ヒートポンプの性能試験が行える最先端のバランス形カロリーメーターとして稼働を開始しました。その後、約40年間に渡りルームエアコンの性能試験用に活躍し、2014年以降、後継設備となるバランス形カロリーメーターRAC4の稼働が軌道に乗ると、当研究所は、依頼試験用として積極的に活用するため、2019年9月に日冷工よりRAC2を購入しました。

購入後はメンテナンスをしながら5年間順調に稼働し、当研究所の依頼試験用に色々なプロジェクト活動に貢献、2021年から2022年にかけて取り組んだASEAN CSPFプロジェクトでは、ASEANの主要なエアコン試験所とのラウンドロビンテストを実施、参加試験所の試験技術の構築に活用できたのは記憶に新しいところです。

その後、エアコンの依頼試験に使用する設備が、エンタルピー測定装置に徐々にシフトしていく中で、2025年1月にRAC2の制御盤が故障し、復旧に大きな投資が必要となるため、費用対効果を十分検討の上、解体、廃棄することを決断しました。試験設備は老朽化し、いつか故障しますから、やむを得ないことです。私たちは、長年に渡ってRAC2を活用できたことに感謝するとともに、次期試験設備の建設につなげていきたいと思います。

<解体前 RAC2試験室>
<解体前RAC2計測室>
<解体後>

久しぶりに積雪がありました

2026年02月

2月7日の夜から8日の昼頃にかけて、厚木市で久しぶりに積雪がありました。翌9日(写真)の朝出勤時、主要道路にはほとんど雪は残っておらず、歩道に残った雪に注意して出勤しました。

9日の朝は少し冷え込みがきつく、普段はあまり除霜(霜取り)運転をしない職場のパッケージエアコンが除霜運転に入り、立ち上がりが少し遅かったようでした。例年関東地方は、太平洋側を低気圧が通過する2月、3月は雪になる傾向がありますから、春の到来まではもうしばらくです。

JATL構内に積雪があった風景写真

2026 本年もよろしくお願いいたします

2026年01月

謹んで新春のお慶びを申し上げます。昨年は格別なご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

日本空調冷凍研究所は、お陰様で2026年2月に設立15年を迎えます。日本冷凍空調工業会の冷凍空調機器性能検定制度における試験機関として、機器の性能評価を中心に試験技術の向上に努めてまいりました。

2026年も、これまでに培った試験技術を広く皆様にお役立ていただけるよう、新たな試験方法や試験規格の変化に素早く対応し、性能試験のプロフェッショナルとして試験技術をさらに研鑽していきます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

海岸の風景写真