日本空調冷凍研究所について
理事長あいさつ
日本空調冷凍研究所の前身は、昭和53年に企業間の公正な競争を促し、消費者の利益を守ることを目的に日本冷凍空調工業会の機器性能検定所として設立されました。平成23年には、日本冷凍空調工業会から独立し、第三者機関として、公平、公正な立場で機器の性能評価を続けており、対象機器は家庭用や業務用エアコンだけでなくガスエンジンヒートポンプやヒートポンプ給湯機にまで拡大されています。
昨今地球温暖化の問題が大きく取り上げられています。その原因の一つがエネルギーの消費拡大に伴う二酸化炭素排出量の急増と言われていて、省エネルギー性能の向上が世界的に求められています。
このような状況の中、わが国における冷凍・空調機器はいち早くその性能向上が図られ、現在では、世界最高レベルの性能を有しています。機器の省エネルギーを実現する上では、まずはそれぞれの機器の性能を正確に把握し、その正しい情報をユーザーに公表したり、技術開発に活用したりすることが求められます。
本研究所では、最先端の試験設備を用いて世界最高レベルの精度で機器の性能を計測することが可能で、平成16年10月には「ISO/IEC 17025」の認定を空調機器の機器性能試験所として国内で初めて取得致しました。この認定により、当研究所が提供するデータはその認定範囲において国際的にその信頼性が保証され、日本国内のみならず世界各国間の相互認証を得ることができます。また継続的な高精度計測を可能とするために、徹底した試験装置の保守点検や人材育成に努めています。
今後はわが国だけでなく、海外の試験機関でもより高精度に機器の性能を把握することが求められます。本研究所では、海外からの試験員の研修や訓練に積極的に協力することにより、海外の試験員の育成にも尽力していきます。
一般財団法人 日本空調冷凍研究所
理事長 岸本 哲郎
設立の経緯
空気調和機器および冷凍・冷蔵機器設備は、家庭・業務・産業の全分野にわたって、社会の基盤を支える重要なものです。さらに、これらの機器設備は、家庭や業務分野では、そのエネルギー消費率が極めて大きいセクターです。
したがって、それらの性能や効率を適正に評価することは社会的に非常に重要であります。空調冷凍機器の性能評価につきましては、昭和53年に社団法人日本冷凍空調工業会機器性能検定所として開設以来、30年以上の長きにわたって行ってきております。
一方、今日の地球温暖化防止の取り組みが世界的に議論され、一般消費者の環境に配慮した空調冷凍機器やその性能評価に対する意識も社会環境の変化とともに高まっています。そのような中、第三者機関として、適正な性能情報を提供し、我が国の産業の発展と国民生活の向上に寄与することを目的として本研究所を設立しました。
ロゴマークについて
このロゴマークには、次の意味が込められています。
「空調・冷凍」をイメージした配色
公正・信頼・透明性をイメージする「濃紺」と、空や海、水、風をイメージする「空色」を組み合わせたロゴマークです。
この青系統を主としたマークは、「空調冷凍」という当研究所名をダイレクトに連想させるものでもあります。
「勢い・鋭敏さ」を象徴した中央のアーチ
「J」「A」「T」「L」4つの文字の中央から両翼に延びる弧を描くアーチ曲線は当研究所の勢いと鋭敏さを象徴。同時に、この曲線は青い地球を意味しており、とくに環境面での恒久的な世界平和への貢献、そして全世界を舞台としてグローバルに活躍する使命感を表現しています。
沿革
昭和53年8月 | 社団法人 日本冷凍空調工業会 機器性能検定所 開設 |
---|---|
昭和53年12月 | ルームエアコン試験設備完成 |
昭和55年10月 | ルームエアコン検定制度発足 パッケージエアコン試験設備完成 |
昭和58年10月 | パッケージエアコン検定制度発足 |
昭和60年10月 | ルームエアコン・ヒートポンプ試験設備完成 |
平成3年12月 | ルームエアコン暖房低温性能試験設備完成 |
平成5年11月 | パッケージエアコン暖房低温性能試験設備完成 |
平成16年1月 | 試験センターに改組 |
平成16年10月 | 国際規格「ISO/IEC 17025」の認定を取得 |
平成22年4月 | パッケージエアコン大容量試験設備完成 |
平成23年2月 | 一般財団法人 日本空調冷凍研究所 設立 |
平成23年7月 | 家庭用ヒートポンプ給湯機試験設備完成 |
平成26年11月 | ルームエアコン新試験設備完成 |
組織図
所員11名(2022年4月現在)
ISO/IEC 17025 試験所認定について
「ISO/IEC17025」の認定
平成16年10月に前身の(社)日本冷凍空調工業会試験センターが、「ISO/IEC 17025」の認定を取得致しました。 企業あるいは事業所の品質管理システムを認証するISO/IEC 9001シリーズの審査に加え、対象物の試験や試験結果も技術審査して取得できるものです。 この認定により、当研究所が提供するデータは、その認定範囲において国際的にその信頼性が保証され、日本国内のみならず世界各国間の相互認証を得ることができます。
認定番号
認定範囲
- M21.35.1 冷房・暖房性能試験
-
- JIS B 8615-1(5.2~5.5,表6 極低温の試験を除く)
- ISO 5151(5.2~5.5,表6 極低温の試験を除く)
- M21.35.2 消費電力試験
-
- JIS B 8615-1(5.2~5.5,表6 極低温の試験を除く)
- ISO 5151(5.2~5.5,表6 極低温の試験を除く)
- M21.34 家庭用電気機器等(冷凍空調暖房機器を除く)
-
- JIS C9220 家庭用ヒートポンプ給湯機